量子的振動による化学結合-同位体置換による新しい分子結合の生成-(大学院理工学研究科 高柳 敏幸 教授)
2014/12/09
概要
老虎机游戏 埼玉大学(学長:山口宏樹)大学院理工学研究科 物質科学部門 高柳敏幸教授らの研究グループは、2つの重い原子とそれらに挟まれた非常に軽い原子で構成される分子系(heavy-light-heavy system)としてBrLBr(Lは水素原子の同位体)系に注目し高精度な量子化学計算を行いました。その結果、Lが水素原子より軽いミュオニウムの場合では遷移状態構造が反応の入口?出口よりも安定になることが分かりました。これは1980年代に提唱された量子的振動による化学結合が存在する可能性、すなわち同位体置換がこれまでと全く異なる化学現象を生み出す可能性があることを示唆しています。本成果は2014年12月8日に刊行されるドイツの化学雑誌Angewandte Chemie誌に掲載される外、既にNature誌及びChemistry World, Phys. Org, Chemie. de, Popular Science, spectroscopyNOW等のWebページに解説記事が掲載されています。