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チョコレートを食しつつ、カカオの課題と可能性を学ぶ-(株)明治のご協力を得た講義を開催-

2024/7/31

講演する木原講師
講義の様子

コーヒー豆と比べて、チョコレートの原料であるカカオについては、意外に知られていない面があります。「神々の食べ物」とも言われるフルーツであるカカオですが、その生産国は北緯20度~南緯20度(カカオベルト)に位置する開発途上国の一部に限られている上、近年気候変動や森林減少等様々な問題により、将来の生産量確保が危ぶまれ価格も高騰しています。

7月24日(水)の経済学部「開発論」(研究機構研究推進室 小中鉄雄教授)では、株式会社 明治よりカカオマーケティング部 CXSグループ長の木原純氏をお招きして、「カカオがフルーツって知ってました?!カカオの可能性を追求する明治の挑戦」というテーマで講義が行われました。

木原講師より、カカオの実からカカオ豆が採取され、それがチョコレートに至るまでの製造工程、カカオやチョコレートの歴史といった基本事項の説明の後、メイジ?カカオ?サポートという同社が実施しているカカオ生産国における多様な農家支援(関連資機材提供や技術トレーニングに加え、生活向上、子どもの教育、医療サポート等)も紹介頂きました。また、良質なカカオ豆を求めて世界各地の産地を訪れるなかで、チョコレートの原料となる高品質なカカオ豆づくりに加え、カカオの実のカカオ豆以外の部分(カカオ豆の皮など)が積極的に活用されていない(肥料?飼料になっている)点に着目するようになったとのことで、現在「ひらけ、カカオ。」というスローガンの下、同部分を「食」のみならず「衣」「住」分野でも活用するホールカカオでのビジネス取り組みを積極推進しているとの説明もありました。?フルーツとしてのカカオの可能性を、一つひとつ拓いていきたい?と、木原講師は語っていました。

産地の異なる(ベネズエラ、ペルー、ドミニカ共和国)三種類のチョコレートを試食し、味や香りの時間的変化を感じるビジュアライズド?テースティングの時間もあり、受講生にとっては楽しく印象深い講義となりました。

本講義は、チョコレートという我々の日常馴染み深いモノを通じて、気候変動、森林保全、農家の貧困、児童労働問題といったSDGsに関わる開発課題を身近に感じるとともに、開発協力における企業の役割の重要性、潜在力にも触れる機会になりました。

明治の人気商品も登場
試食した三種類のチョコレート
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