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埼玉大学

2021年度ニュース一覧

11月6日に埼玉県立浦和第一女子高等学校へのSSH特別講義を行いました

2021/11/26

11月6日(土)、埼玉県立浦和第一女子高等学校へのSSH特別講義を行いました。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは、高等学校等において、先進的な理数教育を実施するとともに、高大接続の在り方について大学との共同研究を行ったり、創造性、独創性を高める指導方法、教材の開発等の取組を実施するものです。今回の特別講義は、大学院理工学研究科の教員が3つのテーマに分かれて実施しました。

まず、理工学研究科棟基礎化学実験室では、藤原隆司准教授が「身のまわりの金属イオンの働き~コバルトイオンの色変化と化学平衡~」について、実習および講義を行いました。コバルトイオンは周囲の環境(温度や他のイオンの量など)によって青と赤の色変化を示すものがあります。色々な条件を変えてコバルトイオンの溶液について、色の変化を観察してもらいました。実習の最後は赤いコバルトイオンの水溶液で紙に絵や文字を書きました。乾燥させることで青色に変化する様子を実習時間ギリギリまで楽しんでいるようでした。

また、石川良助教は、化学実験室で「太陽電池をつくってみよう」について実習実験を行いました。1人ずつ導電性高分子水溶液を筆でシリコンウエハー上に塗って乾燥させ、裏面に液体のInGa合金を塗布し、表面に銀ペーストで表電極を形成して簡易型の太陽電池を作製しました。作製した太陽電池を高輝度白色LEDライト照射下、テスターで電圧と電流を測定して太陽電池の発電を確認しました。最初はプラスチックピンセットの扱いになれていない様子でしたが徐々に慣れていき、全員の太陽電池が動作しました。また導電性高分子の塗り方や、銀電極で囲んだ面積などによって電圧や電流が異なっていた点についてお互いに作製した太陽電池を見比べて比較していました。

そして、理学部1号館1番教室では、長谷川登志夫准教授が、「におい分子と素材のかおりおよび身近な製品からのにおい成分の取り出し」について、実習および講義を行いました。ヘッドスペース法という方法で、実際ににおい成分を取り出す実験に興味深く取り組んでいる様子がうかがえました。さらに、グループでの人の嗅覚による素材のにおいの特徴を捉える官能評価実験では、においを言葉で表現することや実際ににおいを評価することの難しさを実感しているようでした。

受講した生徒さんからは、「化学平衡についてはまだ高校では習っていないことを実験や講義を通して自分の中に落とし込むことができ、貴重な経験になった。実験では、色が様々に変化してとてもきれいだった。」「ずっと疑問に思っていた太陽電池の仕組みを知ることができてよかった。少しの実験操作の違いで、完成したときに流れる電流が変化することに驚いた。次にこのような機会があったら、色々試行錯誤して、より効率の良い太陽電池を作れるように工夫したい。」「生きていく中でにおいは欠かせないものだが、今までにおいをどのように感じているか知らなかったのでとても楽しく勉強になった。におい分子の結合の仕方の違いによって構成する原子が同じでもにおいが全く異なっていて、その違いでにおいを判別している体の仕組みにも驚いた。」といった感想が寄せられました。

今回の実験実習が、今後の生徒さんの科学をはじめとしたさまざまな取り組みに生かされることが期待される特別講義となりました。

講義?実験の様子

参考URL

長谷川 登志夫(ハセガワ トシオ)|研究者総覧このリンクは別ウィンドウで開きます

藤原 隆司(フジハラ タカシ)|研究者総覧このリンクは別ウィンドウで開きます

石川 良(イシカワ リョウ)|研究者総覧このリンクは別ウィンドウで開きます

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