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【国立大学改革強化推進事業】学部の枠を越えた再編?連携による大学改革 ~ミッションの再定義に基づく研究力と人材育成の強化~

2014/03/14

文部科学省「平成25年度国立大学改革強化推進事業」(予算規模140億円)に、本学の取組「学部の枠を越えた再編?連携による大学改革 ~ミッションの再定義*に基づく研究力と人材育成の強化~」が採択されました。全国で7件の採択のうちの一つとなります。

大学改革への期待や社会的要請が高まっている昨今、埼玉大学では本学の強み?特色を最大限に生かした機能強化について学内議論を重ね、すべての学部?研究科を巻き込むトータル?パッケージとしての改革プランをまとめ上げました。本改革は、文部科学省から大学改革の先導的モデルとして高く評価され、今回の採択に至りました。

本改革では、強みを有する研究分野への資源集中による『埼玉大学の研究力強化』組織の再編や入学定員の大胆な見直しによる『理工系人材育成の量的?質的強化』、『人文社会系人材育成の質的強化』、『教員養成の質的強化』を改革の4本柱に掲げ、下記の取組を着実に実施し、大学としての研究力の抜本的強化と各学部?研究科における人材育成機能の戦略的強化を図ってまいります。

*ミッションの再定義とは、国立大学改革プランの一環として、文部科学省が各国立大学と意見交換を行い、研究水準、教育成果、
産学連携等の客観的データに基づき、各大学の強み?特色?社会的役割(ミッション)を整理したものです。

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主な取組内容

埼玉大学の研究力強化

大学の研究力を強化するために、学内各研究センターを再編統合して理工学研究科に教員を集約するとともに、理工学研究科に戦略的研究部門(ライフ?ナノバイオ領域、グリーン?環境領域、感性認知支援領域の3領域)を新設し、強みを有する研究分野に資源を集中して、あらたに15名の教員を重点配置します。重点配置教員は流動性を勘案して任期制とし、優秀なシニア研究者、外国人研究者、若手研究者を誘致するために年俸制を導入します。戦略的研究部門の領域は固定せず、領域内や部門?領域を越えた研究プロジェクトの企画運営を行うため全学組織として設置したURAオフィスとの連携によりダイナミックな研究展開を目指します。

理工系人材育成の量的?質的強化

理工系人材育成の量的?質的強化のために、大学院前期課程の学生規模を見直し、段階的に入学定員の増員(5年間で200名の増員を予定)を図ります。また、理学部?工学部の学生定員の8割程度が大学院に進学し修士の学位を得て専門性のある技術者に育つことを目指し、6年一貫の教育プログラムを実施し、指導体制の強化を図ります。そのために、現行の理学部5学科、工学部7学科の組織を見直して、学科の大括り化を行うなど、理工系人材育成に最適な組織再編を進めます。

人文社会系人材育成の質的強化

人文社会系人材育成の質的強化のために、既存の二つの大学院組織である文化科学研究科と経済科学研究科を統合して、一つの人文社会科学研究科に再編成するとともに、教養学部?経済学部それぞれの所属教員を大学院の研究科に集約させ、教育?研究両面における連携融合の促進を図ります。また、新しい研究科には英語のみで修了できる専攻を設けて、そのために外国人教員を採用します。経済学部では三学科制をあらため一学科としメジャー?マイナー制をとります。教養学部はカリキュラム改革を進めグローバル人材育成における全学の先導的な役割を果します。
また、大学全体として社会人の学び直し機能を強化させるために、学部段階の社会人学生の規模を見直し、これまで実績のある大学院での受入れを拡大させます。経済学部夜間主コースについては、きめ細かな計画的履修設計と学修指導体制に対応させた入学定員の改訂および入試方法の改革を行います。一方、社会人の大学院進学につながるノンディグリープログラムを夜間に開設するとともに、大学院における受入れ人員を増加させます。

教員養成の質的強化

教員養成の質的強化のために、今後の教員採用の需要を見据えて入学定員を見直し、段階的に学生の規模を縮小させます(4年間で入学定員を100名減予定)。また、教員養成の主眼を小学校教員にシフトさせます。このため教育単位であるコース?専修を全面的に見直して組織再編を行い、小学校教員養成を重視したカリキュラム改革を行うとともに中学校以上の教員養成に対応するため、各学部?大学院研究科との連携を強化します。学生規模の減少に対応させて教員数も10名減とし、この人的資源は研究力の強化および理工系人材の量的?質的強化を図る理工学研究科に配置します。
また、教員養成の高度化に対応するために、大学院教育学研究科の組織再編を行い、現行の修士課程大学院を暫定的に併存させつつ、教職大学院を設置し、段階的に教職大学院へ移行させます。

全学の教育の質的転換

本改革構想の主軸は、研究力の強化と、人材育成の強化のための最適な組織再編を全学規模で行うことにありますが、それに先行して、学士課程教育の質的転換に着手しています。平成24年度末に全学的合意によって、単位の実質化?授業科目の設計転換?カリキュラムの体系化?厳格な成績評価という4つの課題を連関させ循環させる教育の質的転換計画を開始し、平成25年度には単位認定規則を改正して、授業の事前準備学修、事後展開学修を含めた45時間の学修をもって1単位とすることを明確化し、工程表としての授業シラバスの設計を行っています。この単位の実質化を起点とする教育の質的転換は、本改革プランの組織再編と連動させることによって、教育カリキュラムの一層の充実が図られることになります。

参考

国立大学改革強化推進補助金(文部科学省ホームページ)
ミッションの再定義の公表について(埼玉大学ホームページ)

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