生活を見つめ、未来の暮らしを創る
家庭科は「私たちの未来の暮らしを創る教科」です。自分の暮らしは周りの人と協力しながら、自分自身の力で創っていくものです。そのためには、生活に必要とされる知識や技能を習得すること、社会と生活?人との関わりについて学び考えること、人生において自分は何を大切にするのか見極めることが必要です。
家庭科は生活に関わる食物、被服、住居、家庭経営、保育など様々な領域からなっています。4年間でこれらすべての領域について広く学び、特に3、4年次には自分の興味のある分野についてさらに深く学ぶ家政学演習?卒業研究に取り組みます。
卒業研究は学ぶということ、論理的に考えるということを、身をもって理解する大切な機会であり、皆さんのその後の生活において、大きな自信と誇りになるでしょう。自分の暮らしを創ること、家庭科という教科を教えることについて学んでいきましょう。
こんな授業 こんな研究
亀﨑 美苗 教授
私の専門である住居学の授業では、まず住まいの成り立ちを取り上げます。日本の住まいは伝統的に木材、和紙、土など自然素材が多く用いられてきました。家庭科では生活文化を学ぶ機会があります。日本の衣食住における生活文化といえば、まず和食、和服が浮かぶと思います。では住生活はどうでしょうか。
現代では座敷などの伝統的な和室は少なくなり、和室のない住まいで生活する人も増えている一方で、和室のよさに落ち着きやくつろぎ感を挙げる人は多くいます。畳の持つ弾力性、保温性、調湿作用、イグサの香りや畳表の感触など、畳には日本の気候に適した優れた特質があります。また、夏季には障子や襖などの建具を簾戸(すど)や簾(すだれ)などに入れ替える設えや住まい方の工夫をしながら季節の変化に対応してきました。
住居学では住まいや生活様式の歴史的変遷を捉え、快適かつ環境にも優しいこれからの住まいのあり方を探求しています。
主な授業科目
初等家庭科指導法、中等家庭科指導法、家庭経営学、生活経済学、消費生活論、家族と法律、被服学、被服学実習、食物学、食品栄養学、食品栄養学実験、調理実習、調理科学、住居学、生活環境論、保育学、子ども?子育て支援論、生涯発達と家族、家政学演習 他
学生の声
3年生
家庭科の魅力は、得た知識や技術が今の生活に役に立つだけでなく、生涯使える点です。衣食住、消費生活、子どもや高齢者など、家庭科で学習することは自分の生活に直結します。予測できないことが次々に起こる世の中で、家庭科は「生きる力」をつけ、生活に彩りを与える教科だと私は考えています。埼大家庭科では、各領域の専門的な授業を受けられ、自分で体験しながら、広い範囲の内容を深く学ぶことができます。皆さんも家庭科分野に入り、自分の生活を見つめ、自分らしい明るい未来の暮らしを創る、そんな新しい発見に包まれた4年間を過ごしませんか。